AKmeister
Yuuki Hayakawa   Philippines
 
 
今 悲しみすべて
ぬぐいさりたい
くすんだ世界で
夢見た未来

堕ちてゆく 白い鳥を
追いかけて 黒い森へ
木立の陰に
消えていく 
若草の色

逃げていく
春の日差し
追いかけた
花の香り
季節の影を
彷徨う
裸足の迷路

あやふやに隠した
傷の跡
いつまでも探した
ぬくもり
摘み取った
シランの花環に
重ねた 
愁いの藍

今 悲しみすべて
ぬぐいさりたい
くすんだ世界で
夢見た未来
手を伸ばしても 
届かない空
残された日々さえ 
すりぬけてく

ただ はかなさだけの

詩 歌いたい
水面に差し込む光
たゆたう花を
沈黙だけが

見守っている
目を閉じて 
このまま眠りにつく

近づいた夜の闇に
何もかものみこまれる
流れの中に 
消えていく
記憶の音色

過ちが 
互いを 傷つける
偽りという名の 悲しみ
散らばった 
シランの花弁は
美しい涙の藍

今 記憶のすべて 
ぬぐいさりたい
凍える水辺に 
身をさらしたい
夢見ることも 
叶わないまま
飾られた花なら 
枯れればいい

ねえ 
明日のために 
今日があるなら
失くした未来のために
何を捧げる?
変わらず夜は 
見守っている
救いの手 
差し伸べることもなく

今 悲しみすべて
ぬぐいさりたい
くすんだ世界で
夢見た未来
手を伸ばしても 
届かない空
残された日々さえ 
すりぬけてく

ただ はかなさだけの

詩 歌いたい
水面に差し込む光
たゆたう花を
沈黙だけが

見守っている
目を閉じて 
このまま眠りにつく

目覚めた森のしらべ
消えてゆく
鼓動だけが
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