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7 people found this review helpful
54.4 hrs on record (52.1 hrs at review time)
琥珀の夢で酔いましょう

ビールが好きな人と、
好きじゃなくても変わり種&まったりしたシミュレーションがやりたい人におすすめ。
仕事をこなしてもらえるトークンで設備や装飾品や原材料を購入する要素はありますが、
マネージメント要素はなし(原材料も一回アンロックすれば無限に手に入るレベル)。
自分のペースで楽しめます。

醸造愛好家向けの季刊誌が送られてくるので、求ビール情報に合うビールを醸造して納品したり、
毎年冬明けに開催される品評会に挑戦したり、地元のブルワリーからの依頼を受けたりすることでゲームは進行します。だいたいヘイジー造っときゃオッケーや!(オッケーではない)
(一応、ブルワリーからの依頼をこなすのがメインのストーリーとなっています。)

醸造自体はあくまで自家醸造の範囲をギリ超えない…のかな…という規模で進行します。
500kgのマンゴーピューレをブチ込んだり、ホップを冷凍して輸入したりはできません。


ここまで読んで「ヘイジー? ホップ? なんのこっちゃ?」と思った方も御安心ください。
Brewpediaというゲーム内百科事典では
  • ビールにまつわる基礎知識(IBUってなんぞ?)
  • ゲーム内で醸造に使うアイテム(Mash Tun…マシュたん…?)
  • ビールの歴史(こいつらいっつもビール飲んでんな)
  • ゲーム内で醸造できる様々な種類のビールについての解説(プレモルはないんか?)
が網羅されています。

ビールを造る手順は基本的に(頭のおかしいビールを造ろうとしない限り)ほぼ同じなので、
慣れてくるとスムーズに作業できるようになることでしょう。
普通に仕事をこなす分には既存のレシピに従うか、
既存のレシピの原材料をほんの一部変えるだけで事足りるので、
そこまで難易度は高くありません。

ビールが好きな人については、慣れてきたら自分の理想のビールを造りたくなってしまい、
原材料の性質を考慮し、温度や各工程の時間を考え、それに沿って丁寧に作業をする…という楽しみもあります。

ちなみにブルワリーからの評価が上がると卸したビールを販売してくれるようになり、
ゲーム内Untappd(実在のビールSNS)で評価がつけられる…といったこれまたビール好きにはたまらない要素もあります。

一点だけ残念なのは実在の品種名なんかは改変されてるんですよね…仕方ないことですが("S"itraとか)。

とまれ、ビール好きはマスト、そうでない人も馴染みない世界を楽しめるシムとしておすすめです!
Posted 17 October, 2022. Last edited 17 October, 2022.
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22 people found this review helpful
1 person found this review funny
52.8 hrs on record (46.8 hrs at review time)
Originally posted by MARI:
もっと笑わなくちゃ! いつだって、笑顔のきみが好きなんだよ。

いちおうは「グッド」なエンディングを経たようなのでレビューを投稿します。
とても、とてもよい作品でした。

実のところこの作品のすばらしさは、藤田祥平氏によるIGN Japanのコラム
( https://jp.ign.com/omori/49627/opinion/rpgomori8 )
が完璧に語っておりますが、それでも自分で書かないではいられない、これはそういう作品です(そのコラムよりさらにネタバレ抜きで読める日本語の文章がもっとあるといい、という思いもありました。)。

(これもこのコラムで述べられていることですが)
この作品のプロット自体はそれほど新鮮なものではありません。
この作品のすばらしさは、そのプロットを展開させるあらゆる要素のすばらしさにあります。

奇妙で暖かくてナンセンスな夢の世界と現実の世界を往復し、二つの世界が微妙に混じり合いつつあるさまを体感し、夢の世界で描かれていたことや、主人公が描きたくなかったが噴出してくることが何だったのかを知らされていく。
よく作り込まれた膨大な数のアセット、しんじがたい曲数と質のOST。
夢の世界ではその洪水に呑まれっぱなし、長大な夢はいっこうに醒めず、疲れすら覚えてくる(じっさい、本当にそこまで必要か? というぐらい長大な夢の世界パートでは中弛みを強く感じました。のちのち「効いて」くるとはいえ、非常にゆったりしたペースでイベントを見せられるのは少し辛いものがありました。)。

ところで、この作品の起動時に出てくる「死や鬱(病)、不安(障害)が描き出されます」という警告は冗談ではありません。
ほんとうは警告を出さないほうがより「効く」のでしょうが、これは冗談抜きで警告されることです。
この作品は夢の世界の裏側、現実と夢の世界の間に横たわる「何か」を炙りだすことに数十時間分のコンテンツを費やしています。これはそういう作品です。
かわいらしいキャラクターたち(Aubrey chang...)、すてきなピクセルアート、無数に挿入されるギャグ、そうした心地よいものに包まれながら、次第に濃くなる「何か」の影をぜひ感じてください。

さまざまなセリフやイベントやマップ上に点在する品々が現実の何を映し出していたのかが後から分かっていくという仕掛けによって「何か」は炙りだされていくのですが、夢の世界はどこまでも奇妙で暖かく、そして、現実もけっして陰惨なばかりの日々ではありません。
膨大な数のエピソードによって主人公と親しい人々の過去と現在が描かれ、その膨大さによってプレイヤーである我々においても親しい人々との日々が実感されていく。
そして夢の世界を貫いていたある物語が明らかになっていくとき、プレイヤーは過去の出来事を自らのものとして生々しく「思い出す」ことができるのです。これはそういう作品です。

RPGであるからして用意され、そして意外なほど多く挟まれる戦闘のシステムはオーソドックスなターン制RPGのそれに三すくみの属性(それぞれにメリット/デメリットあり)を導入したもので、特段真新しい要素はありません。
スキル使用時のアニメーションや展開によって深まる/強くなる仲間との協働ムーブ、ストーリーと強く結びついた特殊演出の数々など、アートや演出面が光ります。戦闘パートはそれ自体を(そこだけ切り出してもじゅうぶん満足できるコンテンツとして)堪能してもらうものというより、あくまで他の要素と結び付いて物語を駆動させる要素として用意されていると考えた方がよいでしょう。

なお、ここまで「何か」だの「ある物語」だのと書いてはいますが、プロット自体にたんに見ているだけでは理解できない部分や全く語られずにプレイヤーが推測するしかない部分があるというわけではありません。
「そういえば…」と思い返すとその異様なまでの作り込みに気付かされたりOMORIの内面を想像することができるのであって、メインのおはなしを楽しむためだけにwikiを巡ったり「考察動画」の類を観る必要はないため、気楽に――といっても、扱われているテーマは重く暗いものですが――楽しむことができます。

ちなみに、やりこみ要素や全く通らなくてもクリア可能なエリアや「そんなんわからんやろ」と思われるようなwikiでも見ないと辿り着けないコンテンツも充実しており、深く掘っていく余地はあります(ネタバレを避けるためにあまり詳しくは書けませんが。)。

繰り返しますが、色々なところで言われているように、この作品はOMORIの膨大な苦悩を包み込んでくれる長大な夢の世界をていねいに描いたが故に、中盤で中弛みを起こしてしまっています。途中でプレイを中断する方もいるかもしれません(告白すると、私もそうでした。)。
ですが、その長い夢の果てに何が待つのかを知ったとき、「あのときの出来事はそういえば」と、過去の(じっさい、通してプレイしていても数十時間前の)イベントを思い返すとき、その長大さは主人公のこころを描き出すのに必要不可欠だったのだと感じることでしょう。

すべての出来事の後に主人公が辿り着いた場所。
そこから展開されるさいごの出来事たち。
画面が曇ったのは彼の心情を表す演出なのでしょう。
White Spaceにある涙をぬぐうためのティッシュが気がつくと私の手元にあり、幾枚ものそれが取り出されたそばから濡れていっていたのですが、それは関係のないことです。

さいごの出来事たちが眼前に繰り広げられるなか、「お願いです、どうか、」という思いは主人公からでなく、間違いなく私自身から湧き上がるものとなっていました。

これはそういう作品です。

Originally posted by MARI:
もっと笑わなくちゃ! いつだって、笑顔のきみが好きなんだよ。
Posted 17 March, 2021. Last edited 10 March, 2022.
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33 people found this review helpful
1 person found this review funny
5.9 hrs on record (5.1 hrs at review time)
Originally posted by Oscar Wilde:
Every portrait that is painted with feeling is a portrait of the artist, not of the sitter.
どんなゲーム?
一人称で洋館、あるいは狂気の層が織り成す世界を探索するゲーム。
武器などは無し、アドベンチャーに近い。
基本的に反射神経や正確な操作を求められるシーンはないので、
一人称視点に耐性があるかぎり誰でもクリアできる。


ゲームプレイ
一人称視点で進行する。
インタラクトなどはアイコンが出るのでわかりやすい(設定でクロスヘアの表示も可能)。
ある程度物理エンジンに制御されている部分もあり、AmnesiaやPenumbraを思い出させる。
簡単な謎解きの要素がある。初見ではスルーするだけになってしまうところも。
収集要素が存在しており、いずれも背景設定を示唆するものになっている。

二周目で演出が変化するという事についてデベロッパも フォーラムで肯定しており、
周回プレイで複数の層(Layer)を探っていくというデザインであると思われる。

ストーリー
「最高の作品」を作り上げることに囚われてしまった狂気の作家が主人公(あなた)。
帰宅したあなたはアトリエに足を踏み入れ、手を付けたばかりのカンバスと向き合う。
あなたは狂気の世界に呑み込まれ、自分の過去と創作への妄執を見つめ返す旅を始める。

狂気の演出やマップ上のオブジェクトで主人公の来歴、狂気の原因、その結果自分とその家族がどうなっていったのか、が示される。
手に入れたオブジェクトや散在する手紙・書類の類の内容を考察できるタイトルだろう。

演出
"Psychedelic horror"とあるものの、予想外にいわゆるJumpscare(びっくり箱のような怖がらせ方)が多かった。Jumpscareが苦手な人は注意が必要かもしれない。
もっとも、予想しやすい現れ方が多いので心の準備はまだしやすい方か。

そのような演出が無くともヴィクトリアンな美術、優れたライティング、上質な環境音、
うまく「厭な感じ」を出したプロップの配置の数々で十二分に恐怖が感じられた。
人によっては、そのようにうまく恐怖を与えるための空間の構築とプレイヤーの誘導に成功しているにもかかわらず安易な驚かせ方をしたというところで減点要素になるかもしれない。

グラフィック・サウンド
グラフィックそのものは最新技術を惜しみなく投入、やら
超高解像度テクスチャで綺麗に、とか3Dスキャンの緻密なオブジェクトを採用、といった
物量に頼る(頼れる)ものではない。
よくよく見てみると荒いテクスチャやモデルも散見されるものの、
素晴らしいライティングも相まって洋館の中を探索する間中美しく冷たく、
どこか悲しい狂気の世界をさまようという体験を説得力のあるグラフィックスで得られるようになっている。

各種効果音は際立って優れているとは感じないが、特に足音や雨音はよく出来ている。
BGMは必聴。

総評
よいところ:
・公式で日本語に対応(翻訳の質も決して悪くないように思われる)
・1980円という手頃な価格
・BGM、環境音、グラフィック、プレイヤーの挙動、全てが組み合わさって醸し出す雰囲気
・主人公の狂気の内実を匂わせる演出の妙
・表層(Layer)をなぞる一周目、複数の層に潜っていく周回プレイ、というデザイン

わるいところ:
・(人によるかな?)Jumpscareが意外と多い
・時折あからさまなマップの切り替えがあり、メタな視点が喚起される
・一回のプレイスルーに濃厚な体験を求めると厳しい
・つまり一周で満足するという人にとっては非常に短いゲームとなっている

買い?
買い
Posted 17 February, 2016. Last edited 17 February, 2016.
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0.0 hrs on record
おかんはぱっとせえへんお針子やったDLCです

日本語でしゃべりまくるので皆と意思疎通できているのか謎なMr.じろうがメインのキャラクターパック。
https://www.youtube.com/watch?v=0A1Zb_HX-6g
トレイラーは必見。我がの運命受け入れた せやけど 古見の事は納得でけへん

Micro Uziは高レート・高Concealmentな一品。ドッジメーン
しっかりStability上げるとスパスパ飛んでくので意外と使い勝手はよい。もうちょっとダメージがあれば…
カターナは首チョンパがいけてる一品。消火斧2.0って感じ。たぶんPerkと組み合わせると良い感じ。母ファック串に取って代わる近接兄貴御用達の一品か。Jiroが使うと兎に角うるさい。イヤーッ! イヤーッ! イヤーッ!

Perkは死線で刺青にまみれた生き様を見せるもの。体力が削られることが前提なのでやや使いどころは選ばれるか。アーマーが滅茶苦茶回復するのでカバーを活用したカチコミなどで活きそう。Berserkerと併せて運用するのがいいのかもしれない。

Jiro自身の各種音声はやや平板さを感じるときもあるが、
全てのシーンで違和感を最小限にしなければならない以上やむを得ない演技と感じる。
とはいえ当然のことながら素晴らしい台詞回しであり、
特に日本人Heisterの諸賢にとってはJiroを使用できるというだけでも5ドル分の価値はあると考える。

Kento Breakout DLCに期待。
Posted 27 August, 2015. Last edited 27 August, 2015.
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41 people found this review helpful
2 people found this review funny
3.5 hrs on record
Originally posted by *Hyun-ae:
人と話すなんて、何年ぶりだろ・・・

Christine Love代表によるLove Conquers All gamesが開発した本作は、
遠未来を舞台としながらジェンダー(あるいはフェミニズム)や個人と社会の関係、さらにはトランスヒューマニズムなど現代にも通ずる問題を扱う。
テーマについて深く突っ込むことはネタバレを避けられず、ここでは置くこととしたい。
Christine女史のその他の作品に触れた方であれば社会的な問題へ言葉を投げかけるような作品であると想像されることだろう。

ストーリー
歴史学協会からの依頼で宇宙船「ムグンファ」が何故大昔に廃墟と化したのか調査することになったあなたは、メインコンピュータに接続してすぐに*かわいい*AI、*ヒョネと出会う。
彼女が最初に覚えておいてほしいと云った言葉は、「男尊女卑」。

調査を始めてすぐに「ムグンファ」の内部はテクノロジーも社会そのものも李氏朝鮮王朝に酷似した世界と化していたことが判明する。
また、調査の過程で船のセキュリティー担当、*ミュートと接触することとなる。
二人の少女AIと会話し、ログを参照し、ログを提示し、次第にあなたは遠い過去の真相に迫っていく。

システム
このゲームは主に人々やAI(*ミュート)の書き記したログを参照していくこととAIとの会話によって進行する。
ログは最初にごく少数が提示され、それをAIに見せると新たなログが提供されたりAIがどう考えているか反応をもらえたりする。彼女たちの言葉からもムグンファで何が起こったのか仄めかされてきており、プレイヤーはそれぞれの推理と共にログを行き来しながら真相に迫ることとなる。

私は「*ヒョネchang!!」や「*ミュートちゃんツンデレかわいい」などの言葉を投げかけて接続を強制的に切断され宇宙にただ一人で浮かびたかったが(SPAAAACCCCCEEEEE!!)、残念ながら廃墟と化してからの数百年のうちにこの船のインターフェースは故障してしまったようでAIが提示する二択を選ぶしか返答の方法はない。
(ちなみに続編のHate Plusでは三択になった。技術の進歩だ。)

またコンソールに入ってシステムの操作をすることも可能だ。レビューとかだとコスチューム色々あるけど? と思った人はどうか期待していてほしい。

一本道のようでありながらノンリニアなところも大きい。
詳しく語ることは避けるが、このゲームに対話とコンソールの二つの階層が存在することはプロットにもそしてプレイヤーの選択にも思いがけない形で関わってくる。

テーマ・デザイン
テーマについては先述のとおりネタバレを避けるため既に述べた以上は語れないが、それを語る上で様々な人が記した多数のログを巡っていくデザイン(製作者いわく「電子書簡小説」)が上手く機能している。
舞台は李氏朝鮮時代に近い空間であり、その世界に違和感を持つ*ヒョネと当たり前の世界ではないかと思う周囲の人々、そしてセキュリティーの担い手として「ムグンファ」最後の日々を見つめていた*ミュートの価値観や一方通行の/双方向の憎悪が当事者の立場で記録されているのだが、これにコメントを挟むのはあくまでどちらかのAIだ。補足された「真実」は真実なのだろうか?
いたるところで二人のAIの考えは食い違い、コメントは食い違い、勘違いや忘れたこと、「忘れた」ことが現れる。あなたは文章の合間に何かを読み取るかもしれないし、どちらかのAIに肩入れするかもしれない。
その結果はそれなりに大きく返ってくるのだがこれは遊んでみてのお楽しみで。

なお開始直後から*ヒョネのある点に違和感を感じる人もいるだろうが、その点については早い段階で説明される。
むしろそこから、あなたは*ヒョネをどんな存在だと捉えたらいいか思い巡らすかもしれない。

そして最後になったが、あなたと*ヒョネが最初からコミュニケーションに問題を抱えていること、
言葉を不自由なく操る彼女と二択でしか会話できないことは、大きな意味を持っている。
どうか二択の不自由さを味わってもらいたい。

おわりに

おおうまじかよ海外産ビジュアルノベル、しかもSteamで!
このヒロイン?も尊い……尊い……と思いつつもなんとなくスルーしていたのだが
PLAYISMからの日本語版リリースで話題になり、直後セールも来たので購入。素晴らしかった。
そしてプレイ後すぐに続編、ムグンファのyear 0を巡ってログの廃墟を彷徨するHate Plusを始めてしまうこととなる。
こちらは表現・語彙ともに晦渋なものはないが、やはり文章量が多いので広くおすすめするために日本語化を願っている。

(12/28投稿、レビュー時の達成度:ログ80%、エンディング4種)
※余談だが、起動後英語版になっている場合はオプションから言語設定を変更するとよい
Posted 27 December, 2014. Last edited 23 February, 2015.
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108 people found this review helpful
3 people found this review funny
5.6 hrs on record (5.0 hrs at review time)
以下の文章はレビューというよりは只の印象を書き留めた文章に近いものとなっています。
そのため購入を検討されている方については、とくに以下2つのレビューを参照いただくことをおすすめします。
gipsydog さんのレビュー
maruhoi1 さんのレビュー

どちらも私自身非常に素晴らしいレビューと感じており、読んで何か触れるものがあれば、プレイされても決して損はしないことでしょう。
----------
何年か前に始まった戦争の中、民兵や軍隊の入り乱れる街がこのゲームの舞台だ。
街は包囲されてゆるやかに死に向かっている。

あなたは戦争を終わらせるべく特命を受けた特殊部隊員…ではない。
あなたは祖国を解放するためAKを手にとった善き隣人…ではない。

あなたは戦争ゲームの背景に蠢く一般人だ。

仲間と共にかろうじて生活するに足る建物を確保したあなたの目的はひとつ。
生き延びること。

ゲームは昼と夜のパートにわかれている。
昼のパートでは拠点で生存している人間を操作し、物資を使って様々な道具や消耗品を製作する。
生きていくということを忘れない為に、誰かと会話したり、ラジオを聴いたり、酒を愉しんだり、本を読んだりすることもある。
食べ物は足りない。医療品は足りない。

夜は生存者ごとに行動が選択できる。拠点で睡るか、番をするか、物資を求めて外に出るか。
物資を求めて向かった先では、息を潜めて瓦礫をかきわけ、時に何かと出会い、時に何かに襲われる。

そして、何かを襲うことも。
父親のための薬が欲しいんだと取引を持ちかけてきた男の住居に忍び込み、見つかって急いで逃げ帰る。
薬を持って戻ってきて、銃弾に迎えられる。
なんとか男を殺したとして、家の中にはあえぎながら逃げまわる老人。
助けてくれ、殺さないで、と懇願する。
あなたはどうするのだろうか。

例えば殺さずに、ただ缶詰を貰って帰るとして。
バックパックに入りきらなかった略奪品を翌日回収に向かったあなたが見るのは、
消え去った物資と、もう誰もいない部屋。
あなたが殺したのは一人なのだろうか。

そうしてあなたは自分が何を殺したのかすら定かでない日々を送ることになる。

物資を拾い上げて拠点に帰ると、拠点は夜盗に襲われているのかもしれない。何か悪いことが起こっているのかもしれない。
帰ってみると、誰かが瀕死の重傷を負っていたり、大切にとっておいた缶詰が奪われていたりすることだってある。

物資はいつだって足りず、怪我は治らず、傷口は時に開く。
全員生き残らせるのが「勝ち」なのだろうか、それとも一人でも生存していれば、このゲームは「勝ち」なのだろうか?
それもまた分からない。
人と闘って勝った、つまりは殺した記憶は帰ってきたものにのしかかり、生存への気力をゆるやかにそいでいく。
気持ちの沈んだ生存者は時に、「こんなことをやっていても無駄だ」と拠点での作業を放棄する。
一日の終わりに時に「こんなことがいつまで続くのだろう」と生存者はつぶやき、ラジオからは何が正確なのかわからない情報が飛び交っていく。
通りから動物が消えた、みんな食べられてしまったというニュースが放送される時、あなたは通りから人間が消えたことも意識する。
ラジオからは、何かを押し隠しながら絞り出した明るい声によって、「明日は快晴です、公園での散歩はとても気持ちいいことでしょう」という、すばらしい明日を告げる天気予報が流れてくる。

戦争は終わらない。
Posted 15 November, 2014. Last edited 15 February, 2023.
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31 people found this review helpful
1 person found this review funny
30.9 hrs on record (24.2 hrs at review time)
やま。

はな。

 かみ。

みず。

 いのち。

そら。

あなた。
Posted 20 August, 2014. Last edited 20 August, 2014.
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45 people found this review helpful
42 people found this review funny
0.6 hrs on record (0.5 hrs at review time)
男の教科書Broforceとエクスペンダブルズ3がコラボ!
ナンパなプラットフォーマーはThe Expendabrosに土下座!

基本的なシステムはBroforceを踏襲、肉密度1000%!
ヴァンダボー!
(なので素晴らしい日本語レビューが乱立しているBroforceのレビューを参考にするといいとおもう)

筋肉と筋肉がぶつかり合う、民主主義シミュレーターBroforceがお好き!? 結構。
ではこれをプレイすればますます好きになりますよ! 

さぁさどうぞ、無料プレイのプラットフォーマーです。精悍でしょう?
謎ドラム缶もたっぷりありますよ、どんな頑丈な建物でも大丈夫。
どうぞ、起動してみてください。
いい爆発でしょう。余裕の迫力だ、火薬が違いますよ。
Posted 8 August, 2014. Last edited 8 August, 2014.
Was this review helpful? Yes No Funny Award
4 people found this review helpful
34.1 hrs on record (32.4 hrs at review time)
アイライクビーッガン
Posted 25 May, 2014.
Was this review helpful? Yes No Funny Award
4 people found this review helpful
36.0 hrs on record (19.3 hrs at review time)
Early Access Review
Drink Spray

Dead.
Posted 3 January, 2014.
Was this review helpful? Yes No Funny Award
Showing 1-10 of 10 entries