アトリエシリーズには調合したアイテムを複製する機能が大体備わっており今作も例外なく実装されています。されているのですが登場が少し遅めかなと感じました。今作の調合システムは1個のアイテムを調合するのに掛かる時間が従来のアトリエよりも長いです。これによって装備をアップグレードするのに高品質な同じアイテムを何個も調合するはめになり、アトリエの根底である調合が煩わしくなってきます。アイテム複製機能は3つ目の地方(アウルーマ地方)の探索目標で解禁できるので、そこまで脳筋錬金術士でも良いと思います。

先程アイテム複製が解禁されるとより面白くなると書きました。調合では確かに面白くなるのですが、敵がアイテム複製により生み出される火力に耐えられないことが判明しました。
今作では調合をする際の素材指定があまりない為、例えば武器を作成する場合、とにかく高品質で火力UP効果の付いたインゴットを重点的に投入していく。これだけで攻撃力1000超えの武器が作れちゃいます。
そして驚異的な錬金術で生み出された装備を担いで戦闘に臨むと敵は一瞬で溶けます。難易度VERY HARDだろうが関係なく溶けます。錬金術が禁忌とされるのも頷けますね。

このアイテム複製によるバランスブレイクによって、調合時の層や属性、共鳴度、食事によるバフ、特性結晶といった要素を考える必要がなくなってしまうのも問題点です。層や属性に関連した調合アイテムが沢山あるのですが、インゴットやスクロールといった調合時にステータスが上昇するアイテムと武器防具しか調合しなかったのでもっと様々なアイテムを組み合わせて調合しなければ強い装備が作れないといった調整にしてほしかったです。
もういっそのこと敵を一瞬で倒せることは前提として、ラスボス討伐RTAや最大火力チャレンジをすると面白いかもしれません。

今までのアトリエシリーズでも、調合を進めていき完成間際に足りない素材があるとまた1から作り直しになることが結構あります。今作は調合時間が長く上記の状態に陥ると厄介なので、調合の状態を保存しつつ他のアイテムを調合できるのは神機能と言っても過言ではないと思います笑

ゲームを初めた当初はユミアの境遇もあり少し大人しめのキャラなのかなと思っていました。しかし仲間や調査団員との打ち解けていくことにハッキリと意見を言ったり、ルトガーが扉を蹴ったことをネタにしてずっとそれを擦るおちゃらけた一面も垣間見えてきます。こういった変化はユミア以外のキャラでもきちんと見られ、特にレイニャが好きですモフモフし...特にレイニャの成長は見どころです。

広大なオープンワールド、斬新な調合システムによって生み出されるゲーム性は良い意味で今までのアトリエとは違います。調合システムはかなりシンプルになっており初めてアトリエシリーズに触れる方にオススメすると同時に、調合によってステータスを強化するアトリエの栄養素はゼロではないので経験者も楽しめるはずです！！
これからのアトリエシリーズの発展がより楽しみになった作品でした。

ステージクリア後の演出があるんですがこれがもう大好きです！スマホを使って皆で写真を撮る構図になっているのですが、写真を撮るまでのモーションやポーズが各キャラの個性をよく反映しており何度見ても尊い演出となっています。しかもキャラ毎に複数のバリエーションがあるので尚素晴らしいです...また口憑けの術(必殺技)の演出やステージ開始時のカットシーンもとても魅力的でした！特にステージ開始時の演出の中で刃鋼さんの太ももがｴｯ...ではなく魅惑的で素晴らしいです。尊い...

キャラの魅せ方はとても好印象なのですが、戦闘システムやノベルパートに少し不満点があります。
最初は敵から攻撃を受けた時の受け身やパリィといった技が使えないんですよ。序盤で操作の多さにもどかしい気持ちになるよりはマシなのですが、仲間の親密度を上げなければ取得できないのでプレイヤーによっては長期間不便な思いをしてしまう可能性があります。私自身パリィからの派生攻撃を取得できたのストーリークリア後でしたからね...確かにパリィを上手く決めることができれば十分に楽しい戦闘なのですが、そこまでプレイヤーが耐えることができなければ無いに等しいのでこの取得タイミングを変えればより面白いゲームになると思いました。

各ステージの開始時やクリア後にノベルパートが挟まれる形なのですが、終始会話が長いかなと感じました。敵を追いかけていて急いでいる時、小休憩を挟んでのんびりしている時など関係なしに一貫して長いです。そこまでノベルゲームの経験がないので的外れかもしれませんが、キャラの心情や思ったことを全て口に出しており、また内容が重複する会話が多いことが長いと感じる要因なのかなと思います。内容の重複でいうと、狐美魅ちゃん(神獣の子)の過去を紬(主人公)に話し、その話を別キャラにまた一から説明するといったものが例として挙げられます。重複している内容は退屈してしまうので省略していいとこは話した態で会話を進めていいのではないかと思います。

不満点を2つ程挙げましたが、正直刃鋼さんの太ももの前では極々些細な問題です。キャラクターのモデルとその魅せ方がとても素晴らしいゲームなので太ももと百合が大好きな方は買って損はないと思います。